校長日誌

1年生SSH閉講式

SSH1年生の取組がひと区切りキラキラ
本日、閉講式グループがありました。
来年度のあらたな取組に期待会議・研修

式の冒頭に、以下のようなお話をしました虫眼鏡

 

 みなさん、こんにちは。
1年間のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)プログラム、取り組んでみてどうだったか。

 楽しくやれたか。
 それは、質的な面でどのようなものか。みんなで話したら面白い!

 さて、SSHは、日頃の授業とは、少し違う。
授業では、教科書があります。教科書にあることを、「なるほどぉ」と勉強する。教科書には「正解」らしいことが、でている。

 一方、このSSHは、教科書の内容を理解して、覚えたりということとは違っていたのではないか。
 そもそも、「正解」があるのかどうか。

 実験をしてみて、失敗してしまい、仮説が打ち砕かれたこともあったかな?
しかし、科学の世界では「期待通りの結果が出ないこと」こそが、新しい発見への扉。
皆さんが流した試行錯誤の汗は、論理的思考力という一生モノの武器に変わっていく。

 来年も継続して取り組む人もいるし、これで一度区切りをつける人もいる。
いずれにしても、SSHに取り組んだ経験をとおして、これからも、身の回りの「なぜ?」を大切に!。


 ここで、「僕には鳥の言葉がわかる」の著者、研究者の鈴木俊貴さんの本のあとがきを紹介して、終わりの言葉にします。

「情報を得るのが容易な時代となった。わからないことばはインターネットで検索したりAIに質問すれば、たいていの場合、即座にその答えが見つかる。
しかし、それらをつかっても、どうしても得られないものがある。それは、僕たち自身と自然とのかかわりの中から生まれる、世界についての新たな気づきや発見である。だからこそ、自然観察は楽しいのだ。
 そしてその楽しさは、アカデミアのような特別な場でなくても、誰しも日常の暮らしの中で体験できるものである。」

 身の回りの「なぜ!」を大切に!

2/7(土) 探究学習成果発表会(全体会の挨拶)


  【前半】グループ個別発表     【後半】虫眼鏡全体発表

 探究学習成果発表会キラキラを開催しました。
前半は、個別の取り組みを各教室で発表。後半は、体育館で6つの班が全体発表を行いました。

探究の学習は、教科学習に活きるものです。
各自の取組を大切にして、これからの学習につなげていこうOK

ご指導いただいてきた、三菱UFJリサーチコンサルティング並びに、西村あさひ法律事務所の皆様、本日も直接ご指導いただき誠にありがとうございました。
また、メディアバンクスの梅野弘之様、学校広報動画ラボの野口純様にもご覧いただきました。様々な観点でお話をいただけることは大変参考になるとともに、励みになります。ありがとうございます。
私から全体会のはじめに挨拶をしました。

皆さん、こんにちは。

今年もこの発表会の日を迎えられたことを、私は、心から嬉しく思っています。
中学生の皆さん、発表会にお越しくださりありがとうございます。中学生の皆さんの視点でご覧ください。

さて、前半の発表は、各自、伝えたいことが話せましたか!
後半は、全体会。発表者の皆さん、ちょっと緊張したほうが、うまくできます。
ゆっくり深呼吸をして、「ここを聞いてくれ!」という気持ちを強く、これまで積み上げてきた「探究の軌跡」に自信を持って、壇上に上がってください。

本校は、全国に先駆けてスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、20年以上前から探究学習の道を切り拓いてきました。今や「文理融合」や「教科横断」は教育界のトレンドですが、本校ではすでに、全生徒がサイエンスの視点を持って多様な問いに向き合う文化が根付いています。

探究学習の醍醐味は、「正解のない問い」に対して、自分なりの仮説を立て、検証し、更新し続けるプロセスそのものにあります。
教科書をなぞるだけでは得られない「なぜ?」という知的な震え、壁にぶつかった時のもどかしさ、そして新たな発見に至った瞬間の高揚感。それらすべてが、皆さんを大きく成長させてきました。

そして今日、皆さんはその成果を「発表」します。

自分の考えを言葉にし、他者に伝えるという行為は、単なる報告ではありません。自分の思考を客観視し、他者の視点を取り入れることで、探究がさらに磨かれる「知の共創」の場なのです。

私が皆さんに望むのは、このプロセスを心から楽しむこと。
ここで得た「自ら問いを立て、解決する力」は、生涯にわたる皆さんの最強の武器、そして財産になります。
さあ、皆さんの「情熱」と「知的好奇心」を、存分に語ってください。楽しみにしています。

2/7(土) 学校説明会(挨拶)

 本日(2/7)は、中学生の皆さん向けの学校ミニ説明会と本校生徒の探究成果発表会を開催しました。
天気予報で雪マークのつく日となり寒い中、お越しくださり感謝申し上げます。
以下、ご挨拶です。

 皆さま、おはようございます。校長の山﨑 正義 です。
本日は、本校の探究成果発表会へお越しいただき、併せて、この説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。保護者の皆様におかれましても、お忙しい中、ご来校いただきました。感謝申し上げます。

 本日は探究成果発表会ですが、中学生の皆さん自身も、中学校で総学の時間、各教科学習の中や夏休みなどに興味を持ったテーマで研究をしたりと、何か取り組みをしてきているのではないかと思います。
 本校生徒の発表を聞きながら、それなら同じようなことしてきたとか、面白い視点だなぁ、とか、話し方がウマいなぁとか、いまいちだなぁとか、自分と比べならがお聞きください。

 ここで、1冊の本を紹介します。ある一人の研究者の生き方を通して、皆さんが今取り組んでいる「学び」、そして「探究」というものの面白さについて知ることのできる、とても面白い本があります。

 それは、この本、『僕には鳥の言葉がわかる』、東京大学の鈴木俊貴(としたか)先生が書かれた本です。今年度のイチオシ、私が一番面白かったと思う本です。

 鈴木先生は、大学生のころから、15年以上にわたって森の中に身を置き、シジュウカラという小鳥の鳴き声をひたすら聴き続け、彼ら・彼女らが「タカが来たぞ(警戒)」「集まれ(集合)」といった単語を組み合わせ、「警戒しながら集まれ」という文章を、異なる鳴き声の組み合わせで作っていることを、世界で初めて証明しました。
 このお話は、光村図書の中学校1年生の国語の教科書にも掲載があったので、中学校の国語の時間に勉強した、というひとがいるかもしれません。

 この本には、鈴木先生の探究活動がとても丁寧に描かれています。鈴木先生がかかれたシジュウカラのイラストもとてもかわいいです。是非、みなさんも読んでみてください。高校での探究や、大学で研究することの面白さを感じることができます。

 この話を、2月2日の全校朝礼で校長講話として生徒に伝えました。その内容をホームページにあげていますので、お時間がありましたらご覧ください。

 このあと、一女に関する学校の説明と、選抜基準が変わる入試のお話をさせていただきます。
 立春を過ぎましたが、まだまだ、寒い日がつづきます。皆さま、体調崩されませんよう、お気を付けください。
 今日は、一女を楽しんでください。
どうぞよろしくお願いします。

松竹梅の心

正門入って右側、梅の花がほころび始めました。
今日(2/3)は豆まきで鬼退治、明日は立春。春が少しずつイベント

1月5日の「小寒」から2月3日の「節分」までが一年で一番寒い時季になります。この時季を「寒中」とか「寒の内」と言います。この厳しい寒さに耐えて頑張るものとして、昔から日本人の心の手本として大切にされている植物が3つあります。これを「歳寒の三友(さいかんのさんゆう)」と言います。松、竹、梅、という言葉がありますね。

「松」は、寒さが厳しい冬でも、暑い夏でも、葉が枯れたり落ちたりしないで、一年中いつも鮮やかな緑色をしています。そのことから、「松の心」は「本気でがんばる心」、誰に対しても仲良くする「思いやりの心」を表しています。

「竹」は、冬に大雪が降っても体を曲げて我慢し、折れたりしません。夏や秋に大きな台風がきても、体を曲げ我慢し折れません。そして、節を作りながら、いつでも空に向かって 真っ直ぐに伸びていきます。そのことから、「竹の心」 は、どんなに辛い時でも苦しい時でも、粘り強くがんばる「根気の心」を表しています。

「梅」は、寒さの中でも確実に蕾をふくらませていて、「寒中」が過ぎたころから、まだまだ寒さが残る中、他の花がまだ咲かない頃に、どの花よりもいち早く花を咲かせて、春が来たことを教えてくれる花なのです。他の花が「春はまだかな?」と迷ったりしている時に、自分は咲くぞと元気に咲くのが梅なのです。そのことから、「梅の心」は、「元気の心」を表しています。

 これら「松」「竹」「梅」の心を「ショウ・チク・バイ」、と言って、この「松竹梅の心」、つまり、「松は、本気」、「竹は、根気」、「梅は、元気」の「三本の気」として大事にしていきたい心です。3年生は、いま「松竹梅の心」鉛筆

「松竹梅の心」、このお話は、現在、戸田市教育長の戸ヶ崎先生から伺いました。私は、梅が好きで、まだ寒い時季に咲き始める梅の花には元気付けられます。みなさんは、松・竹・梅ならどの心に惹かれますか?

2月朝礼・校長講話「探究は、世界との対話」


(今朝の正門、快晴の青空で日中は暖かくなれ晴れ

本日(2/2)は、2月朝礼。
表彰、壮行会、校歌練習音楽がありました花丸
・表 彰キラキラ アナウンス部は関東地区コンクール、音楽部はヴォーカルアンサンブルコンテスト
・壮行会お知らせ ソフトテニス部 関東シングルス選手権大会出場!
 応援した人たちの頑張っている姿は、自分の心も励まします笑う
 今週から、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックが開幕します。応援しよう雪音楽


校長講話は、「探究は、世界との対話」について話しました。

皆さん、おはようございます。暦の上ではまもなく立春ですが、まだ寒い。
伊豆半島、下田の手前に河津町というところがあります。河津桜が有名で、その桜は、一分咲きとのこと。春はもうそこまできています。

3年生がいないと寂しいですね。3年生は共通テストが終わって、猛勉強中です。心の中で応援しよう!

さて、今日は、ある一人の研究者の生き方を通して、皆さんが今取り組んでいる「学び」、そして「探究」というものの面白さについてお話ししたいと思います。今週の土曜日には、探究学習成果発表会もあり、楽しみですね。

皆さんは、シジュウカラという鳥を知っていますか? 街中の公園や、校庭の木々でもよく見かける、白い頬に黒いネクタイ模様が特徴の身近な小鳥です。そのシジュウカラが、実は「言葉」を操り、文章を作って会話をしている……そう聞いたら、皆さんはどう思いますか?

ここに、東京大学の鈴木俊貴(としたか)先生が書かれた『僕には鳥の言葉がわかる』という本があります。今年度のイチオシ、私が一番面白かったと思う本です。図書館にいったら、貸し出し中でした。誰かがいま、読んでいますね。司書さんに聞くと、貸し出し回数は5回目とのこと。
鈴木先生のお話は、光村図書の中学校1年生の国語の教科書にも掲載があったので、「それかぁ」と思う人もいるし、NHKの「ダーウインがきた」でも複数回特集が組まれていたり、SNSやYouTubeでも話題でしたので、「知っているよ」という人がいるでしょう。

鈴木先生は、大学生のころから、15年以上にわたって森の中に身を置き、シジュウカラの鳴き声をひたすら聴き続け、彼ら・彼女らが「タカが来たぞ(警戒)」「集まれ(集合)」といった単語を組み合わせ、「警戒しながら集まれ」という文章を、異なる鳴き声の組み合わせで作っていることを、世界で初めて証明しました。

■「なぜ?」という好奇心の種
鈴木先生の研究の出発点は、いたってシンプルです。「鳥たちは何を喋っているんだろう?」という、純粋な好奇心でした。
皆さんは、日々の授業の中で「こんな公式を覚えて何になるんだろう」「この歴史の出来事を知ってどうするんだろう」と、ふと立ち止まってしまうことはありませんか? 確かに、教科書に載っている知識は、すでに誰かが解き明かした「完成された答え」に見えるかもしれません。

しかし、鈴木先生の探究が教えてくれるのは、「当たり前だと思われていた世界の中に、まだ誰も気づいていない真実が隠れている」ということです。
皆さんが今学んでいる国語の論理構成、数学の統計的思考、生物の知識、そして英語の文法。これらはすべて、バラバラに存在する「暗記項目」ではありません。
いつか皆さんが「これってどういうことだろう?」という自分だけの問いに出会ったとき、その謎を解き明かすための「最強の道具(ツール)」になるのです。

■探究とは「世界との対話」
鈴木先生は、鳥の言葉を解明するために、気の遠くなるような時間をフィールドワークに費やしました。録音機を設置し、鳴き声を分析し、仮説を立て、実験を繰り返す。時には失敗し、鳥たちに無視されながらも、粘り強く観察を続けました。

これが、私が、一女が大切にしている「探究学習」の本質。
探究とは、答え探しをすることではありません。

 • 問題となっている事象から、課題は何かを見出すこと。
 • 自分の目で見て、違和感を見つけること。
 • 「こうではないか?」と仮説を立てること。
 • それを証明するために、学んだ知識を総動員すること。

鈴木先生がシジュウカラの文法を発見できたのは、彼が「鳥の専門家」であっただけでなく、言語学や論理学といった、分野を越えた視点を持っていたからです。
本の中で、学問分野を横断するように論文を読み漁っている鈴木先生の様子が描かれています。

高校での学習は、いわば「視力の矯正」のようなものです。学べば学ぶほど、今まで見えていなかった世界の解像度が上がり、情報の裏側にある「法則」が見えるようになってきます。

■失敗を恐れず、面白がる力
鈴木先生は著書の中で、「研究は思い通りにいかないことばかりだが、それが面白い」と語っています。
皆さんに伝えたいのは、「正解を出すこと」以上に「問いを楽しむこと」の尊さです。探究の醍醐味は、ここにあります。

進路に悩み、試験の点数に一喜一憂することもあるでしょう。しかし、高校生活の本当の価値は、知識を詰め込むことも大事だが、その活用可能な知識を使って「自分はどう世界を捉えるか」という自分なりの視点を作り上げることにあるのです。

シジュウカラの鳴き声が、ただの雑音に聞こえるか、それとも緻密な言語として聞こえるか。それは、受け取る側の「知的好奇心」と「学びの蓄え」にかかっています。

■おわりに
2月は、今の学年の締めくくりであり、次のステップへ向けて力を蓄える時期です。
目の前の教科書が「苦行」に思えたら大変。勉強を楽しんでいますか。受験科目に関わりなく、大事な教養としての学びを続けてください。それは、いつか皆さんが「自分だけの森」に入り、誰も聞いたことがない「鳥の声」を解き明かすための、大切な準備期間であるからです。

皆さんの周りには、まだ誰も気づいていない「問い」が溢れています。
春に向けて、少しだけ耳を澄ませて、世界が発している小さな声を聞き取ろうとしてみてください。みなさん一人ひとりが、自分なりの「探究の翼」を広げて羽ばたいていくことを、私は心から楽しみにしています。

第2学年進路保護者会・挨拶

1月31日(土)14:00から、さいたま市文化センターにて、2学年保護者の皆さまに向けた進路保護者会を開催しました。お忙しい中、多数の皆様のご参加をいただきました。さいたま市内はもとより、県内広くお時間をかけて浦和までお越しいただきました。感謝申し上げます。

 皆さま、こんにちは。
 今日で、1月がおわりですが、あらためまして、
 明けましておめでとうございます。時季はずれではありますが、初めてお会いする方もいらっしゃいましたので、失礼しました。
 今年もどうぞよろしくお願いします。
 
 保護者の皆さまには、お忙しい中、ご来場いただきました。
ホールを拝見しますと、満席の状況でありまして、多数の皆様にご出席をいただいております。関心の高さを物語っていると感じております。ありがとうございます。

 わたくしは今年度、着任して、この1年、一緒に過ごしてまいりました。
部活動、委員会活動や学校行事など、秋以降は特に2年生が主体で学校全体を動かしています。修学旅行も終え、さらに成長している、立派な生徒たちです。

 さて、共通テストが終わり、いま、3年生は家庭研修期間です。自分の時間割で、二次試験、私立大学入試の勉強に、思い切り、励んでいます。2年生は、そんな3年生(登校している3年生がたくさんいます)を間近に見ながら、来年の今頃のことを思い描いていることと存じます。

2年生には、これからの1年、勉強のリミッターをはずして、とことん勉強をして、自分の成長を実感する勉強の楽しみを味わって欲しいと思います。

 本日は、学年としてのこれまでの取組と今後の指導、そして今後の進路指導の流れについて各主任からの話をお聞きいただきます。後半は、卒業生によるパネルディスカッションという構成になっています。卒業生は、お子さんの近い将来の姿と重ねてご覧ください。
 
 本校の進路指導に関する基本的な考え方をご理解いただきまして、学校とご家庭とで連携・協力してお子さんの進路実現に向けて応援していきましょう。

 第一志望を譲らないように、支えていくことが肝要です。

 とはいえ、保護者の皆さまも大変ご心配のことと存じます。そのご心配を少しでも払しょくし、今日、お家に帰ったとき、「あなたならできる、やりたいことに向けて全力で頑張ろう」と、お子さんの背中を押していただく、そんなお気持ちになっていただけるように、本日の説明会を準備してまいりました。

 学校としても、お子さん達が更に成長していけるよう、一生懸命に支えていきます。
 それでは、各担当からお話しをさせていただきます。どうぞ、よろしくお願いします。

 

1月全校集会・校長講話「やってみよう!」

皆様、あけましておめでとうございます。
2026年の新年を皆さんと共に迎えられたことを、心から嬉しく思います。冬休み中、大きな事故や怪我の報告もなく、今日この場所に皆さんといること、それが何よりの喜びです。

さて、新しい年が始まるとき、私たちはよく「今年はどんな年にしようか」と抱負を立てます。皆さんは、どんなことを思っているでしょうか。今日は、この一年の始まりにあたり、皆さんに三つのことをお話ししたいと思います。

❶「幸福学」が教えてくれる、本当の幸せとは
一つ目は、「幸福学(ウェルビーイング)」についてです。幸福学は学問領域のひとつ。ちょっと固いけどウェルビーイングなら聞いたことあるでしょう。
「幸せ」というと、何か棚ぼた式に良いことが起きるのを待つことだと思われがちですが、近年の研究では、幸せには明確な「メカニズム」があることが分かっています。
私は、幸せに「メカニズム」があるということに驚きました。このメカニズムを知るわかりやすい本として、講談社現代新書の「「幸せのメカニズム」実践・幸福学入門」という前野隆司(たかし)さんの新書がオススメです。
この慶應義塾大学の前野隆司教授らが提唱している「幸せの4つの因子」は、皆さんの学校生活にもすぐに応用できるものです。その4つとは、
(1)「やってみよう!」因子(自己実現と成長)
(2)「ありがとう!」因子(つながりと感謝)
(3)「なんとかなる!」因子(前向きと楽観)
(4)「ありのままに!」因子(独立と自分らしさ)
皆さん、この4つ「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「ありのままに」を聞いて、それならもうやっているよ!ということがあると思います。「ありがとう」「ありのままに」は一女ならではのことではないでしょうか。一女生活の中に、幸せのメカニズムが入っていますね。
そして、一番目の「やってみよう!」という気持ちも大事にしてほしいと思いました。何かを成し遂げたから幸せになるのではなく、何かに向かって夢中で取り組んでいるそのプロセス自体が、人間を最も幸福にするというのです。
この三学期、結果を恐れずに「まずはやってみる」という姿勢を大切にしてください。それが皆さんのウェルビーイングを高め、ひいては周りの友人たちをも幸せにするエネルギーになります。

❷「勉強」は、自分の自由を勝ち取るための武器
二つ目は、皆さんの本分である「勉強」についてです。
「なぜこんなに苦労して勉強しなければならないのか」と、ふと手が止まってしまう夜もあるかもしれませんし、難解な問題や、多くの学習事項に追われてしまうこともあるかもしれません。
しかし、私はあえて皆さんに伝えたい。「勉強こそが、あなたの人生の選択肢を広げ、自由を勝ち取るための最も確実な武器である」ということです。
私たちが学ぶのは、単にテストで良い点数を取るためではありません。知識を蓄え、思考力を磨くことは、自分の周りに張り巡らされた「固定観念」や「偏見」という見えない壁を壊す作業です。勉強を積み重ねることで、皆さんは世界をより解像度高く見ることができるようになります。
自分の進む道を、誰かに決められるのではなく、自分の意志で選ぶ。その「選ぶ権利」を手に入れるために、今は大いに悩み、脳に汗をかいてください。皆さんが今向き合っている教科書の一ページ一ページは、将来、皆さんが困難に直面した時に自分を守ってくれる盾となり、道を切り拓く剣となるはずです。

❸自分の道を拓くということ
最後、三つ目は「道を拓く」覚悟についてです。
特に卒業を控えた3年生の皆さん、そして進級を意識し始めた1年生、2年生の皆さん。未来は誰かが用意してくれる完成図ではありません。
「自分には無理かもしれない」「周りがこう言っているから」と、自分の可能性に自分で蓋をしてしまっていませんか?
女子校という、性別のバイアスなく何にでも挑戦できるこの環境を、最大限に利用してください。リーダーシップを発揮するのも、探究に没頭するのも、芸術に魂を燃やすのも、すべて皆さんの自由です。
たとえ今、将来の夢が明確でなくても構いません。今日、目の前の授業に集中すること。図書室で一冊の本と真剣に向き合うこと。その小さな積み重ねが、気づけば後ろに「道」を作っています。

結びに
三学期は、一年の中で最も短い学期です。しかし、同時に「一年の締めくくり」であり、「次への助走」となる極めて重要な時期でもあります。
皆さん一人ひとりが、自分自身の「幸せの因子」を見つけ、学びを楽しみ、自らの手で力強く未来を切り拓いていくことを期待しています。
特に、新年の始まりの今、今年はどんな年にしようかという抱負は、「やってみよう!」という自己実現と成長に結びつく大切なものです。
午年の今年、皆さんにとって、実り多き素晴らしいものになることを願っています。ウマくやっていこう!

12/24全校集会 校長講話

今日はあいにくの雨小雨でした。
風邪をひかないようにしたいところですが、とても乾燥していたので恵の雨でもありますね。
本校は、前期後期制のため今日は終業式ではなく、全校集会。
明日から冬休みですので、切り替えの日です。
令和7年ももうすぐ終わりですね。
全校集会は教室へのリモート配信でした。
多くの表彰キラキラがあり、アナウンス部の関東地区コンクール出場の壮行会お知らせもありました。

校長講話虫眼鏡は「ガラスの天井」について話しました(概要)

 皆さん、おはようございます。
 今日は、「ガラスの天井」」ということについてお話します。
10月1日の始業式で、「新聞の楽しみ」の話をしました。新聞は、ニュースの扱いが大きいと、文字が大きくなったり、紙面を大きく割いていたりと、眺めるだけで、その影響の大きさがわかります。見出しだけでも読むと参考になりますね。
 日々のニュースは様々ですが、みなさん、印象に残ったできごとは何がありましたか。
特に大きなニュースのひとつに、高市早苗さんが、初の女性総理大臣に就任されたことがありました。

1. 歴史の扉が開いた瞬間
 第100代を大きく超える日本の憲政史上、初めて「女性」として総理の椅子に座られました。1885年に内閣制度が始まって以来、実に140年近く。この国の中枢に女性が立つことはありませんでした。
 皆さんはこのニュースをどう受け止めたでしょうか。「当たり前だ」と思った人もいれば、「ようやくか」と感じた人もいるでしょう。しかし、これは単なる一人の政治家のキャリアアップではありません。日本の歴史において、長く閉ざされていた「ガラスの天井」が、ついに一枚、大きく打ち破られた瞬間なのです。

2. 「女性活躍」という言葉の違和感
 ニュースや新聞で「女性活躍社会」という言葉を耳にしますね。政府も企業も、こぞってこのスローガンを掲げています。しかし、私は、この言葉には、違和感を抱くことがあります。
 「女性活躍」という言葉がこれほどまでに強調されるのは、裏を返せば、今の社会が「女性が当たり前には活躍できていない」場所であることを示しているからです。本来、能力や志を持つ人が、性別に関わらずその力を発揮できるのは自然なことです。わざわざ「女性」と限定して旗を振らなければならない現状こそが、私たちが直面している現実なのです。
 4月に障害者差別禁止法により合理的配慮が義務化されている話をしましたが、全く同じ構図です。
 皆さんがこれから飛び込んでいく社会は、こうしたスローガンが叫ばれる一方で、いまだに古い構造や価値観が根強く残っている場所でもあるのです。

3. 足元に潜む「アンコンシャス・バイアス」
 ここで皆さんに、一つ意識してほしい言葉があります。それは「アンコンシャス・バイアス」、つまり「無意識の偏見」です。これは、悪意を持って誰かを差別することではありません。自分でも気づかないうちに、「女性はこうあるべきだ」「男性の方がこの仕事に向いている」と思い込んでしまう心のフィルターのことです。
 例えば、「数学や理科は男子の方が得意だ」「リーダーはグイグイ引っ張る男性的な強さが必要だ」「家庭を守るのは女性の役割だ」…。こうした刷り込みは、メディアや家庭、そして残念ながら学校生活の中にも、目に見えない霧のように漂っています。
 恐ろしいのは、このバイアスが「他人の目」だけでなく、皆さん自身の「内なる声」になってしまうことです。自分には無理かもしれない、これは自分らしくない…。そうやって自ら可能性を狭めてしまうことこそが、最も警戒すべき「アンコンシャス・バイアス」の罠なのです。
 幸い、女子校である本校は、何でも自分たちで取り組むことで、バイアスがかかりにくい環境でとてもよいのですが、大学や社会に出ると、その分違和感を感じることがあるということです。

4. 高い志を持つ皆さんへのメッセージ
 本校で学ぶ皆さんは、志を高く持っています。私は、皆さんが日々、学校生活に熱心に取り組み、友人と考えを深め合う姿を誇りに思っています。

 いずれ社会で活躍する皆さんに、三つのことを伝えたいと思います。

 第一に、「前例がないこと」を諦める理由にしない。
今回の女性総理の誕生が示しているように、歴史は常に「最初の一人」によって塗り替えられます。皆さんが何かを志したとき、もし周りにロールモデルがいなかったとしても、それは皆さんが「最初の一人」になれるチャンスなのだと捉えてください。

 第二に、自分の「違和感」を大切にする。
社会に出れば、アンコンシャス・バイアスに満ちた言葉を投げかけられることもあるでしょう。その時に感じる「なぜ?」や「おかしい」という感覚を、どうか押し殺さないでください。その違和感こそが、社会を変える種(たね)になります。

 第三に、連携の力を信じる。
一人で天井を破るのは大変なことです。しかし、ここには同じ志を持つ仲間がいます。互いに支え合い、認め合うネットワークこそが、偏見のある社会を渡っていくための最強の盾となります。

おわりに
 「女性初」という言葉がニュースにならない日が、いつか必ず来ます。それは、性別という属性が、個人の能力や尊厳を上回ることがなくなった世界です。
 高市総理の誕生は、その未来への第一歩に過ぎません。そのバトンを受け取り、さらに先の景色を見に行くのは、ここにいる皆さん一人ひとりです。
 みなさんには、自分のやりたいことに全力で取り組む勇気を持ってほしいと願っています。

「学習の手引き」の巻頭言

毎年年度当初、本校では生徒向けに「学習の手引き」を作成して、学習のガイドとしています。
来年度版の巻頭言です。

体系的な「知」の構築へ ――「上手い学習」の実践

はじめに
 高校に入ると、中学のときに比べて、難しい用語がやたらに多くなり、ぐっと専門的になってくる。教科書を読んでも、授業を聞いても、よく理解できないという感じを味わうことがあるかもしれない。授業の進み具合も早く、テスト範囲も広大だったりする。大変だ。そのために、この「学習の手引き」を参考にして授業をもとに上手い学習を進めてほしい。
 ところで、学習とは何か。
 学習とは「知識の関連づけ」である。上手い学習とは、知識を活用して関連づけること。知識が関連づくとは、これまでに学習したこと(既有知識)と、新たに学ぶことが関連づいて意味がわかるということ。つまり、学習事項が増えれば増えるほど、関連づく知識がネットワークのように結びつき、より多くのことを獲得できるようになる。学べば学ほどよくわかるようになる(はず)。テスト範囲が広くなった方が好都合である(はず)。そんな上手い学習が進められるように成長していこう。

■覚えるということと思い出すこと
 唐突だが、道路でみる3色の横型信号機[◯◯◯]の色の順番は?と言われて自信をもって思い出せる人はどれくらいいるだろうか。
 例えば、信号機[◯◯◯]の色の順番は大事なので覚えてください、テストに出します、と言われたらどうするか。覚えるには2つの方法がある。
 一つは、色の順番を何回も書いたり暗唱したりして反復練習して覚える学習。一方で、「なぜその配置なのか」という「意味理解」を伴う学習がある。日本では車は左側通行だ。運転席は右にあり、道路の中央線も右側に来る。街路樹などに遮られず、対向車線側からも最も視認性が求められる重要な色は「赤」である。ゆえに、道路中央(右側)に最も近い位置に「赤」を配置する必要がある。論理的帰結として、信号機は[(青)(黄)(赤)]とならざるを得ない。
 そして、テストに出るのは「縦型の場合はどうなるか?」という問題だったりする。横型しか覚えてないという人はお手上げ。どうしてそうなるか(意味)がわかっていれば、上が(赤)になることを理由とともに答えられる。意味を理解していくことで、知識の活用場面を広げていくこと(応用)ができる。そして、意味理解をしている学習内容は、時間が経ってもその知識が瞬間で頭の中に展開(想起)されて使える状態になる。
 一つ注意として。ときには反復で覚えることも大事なときがある。どちらかに限定してしまわないことも上手い学習だ。

■日常モード、学問モード
 認知心理学者の市川伸一先生(東京大学名誉教授)は、高校生の皆さんに言葉の理解の仕方について、「日常モード」から「学問モード」で学ぼうと提唱している。
 日常生活の中で獲得してきた言葉は、経験に基づいて共有されたものを使っているうちに意味をつかんでしまう。ここでは、定義を求められてもうまく言うことができない。これを「日常モード」。一方、学校での勉強はだいぶようすが違う。教科書には言葉の意味を定めた定義がたくさん出ている。「・・・を◯◯という」ふうに書かれていることが多い。それを通して理解せよと言われる。これが「学問モード」。
 当たり前だが、定義を丸暗記しても使いものにならない。定義は、具体的な事例をもとにどういうことなのか概念として説明できること。問題演習は事例の一つである。定義語を共有していくことは、授業で先生の説明を理解するときに欠かせない。しかし、定義に意識があまり向いていないということはないか。この状態で問題ばかり解いていると日常モードを抜けきれず、何を学習しているのかが曖昧なまま進んでしまう恐れがある。上手い学習をするために「学問モード」が大事。

おわりに
 高校での学習内容は、将来、皆さんが、複雑な社会課題に向き合い、解決へと導くための「教養(リベラルアーツ)」の土台となるものだ。単に入試のための道具ではない。知識と知識がつながり、世界が鮮やかに見えてくる瞬間——その知的興奮こそが、学びの原動力である。この「学習の手引き」を傍らに、創造的で「上手い学習」の実践につなげていこう!
(参考:「勉強法が変わる本」市川伸一)

浪人生激励会

今日は、もう一度チャレンジするエネルギー晴れにあふれる受験生が来校しました。
受験に必要な書類を取りに来る時期ですね。
昨年の担任団の先生方の激励ですお知らせ
私は、お話をしていて、みなさんの力強いエネルギーを感じ、大変心強く思いました。

すべての受験生にエールを送ります!
以下、お話した概要です。 

「自分なりに精一杯のリミッターをはずせ!」

・みなさん、こんにちは
 そして、はじめまして、ですね。
 今年度、佐藤校長先生の後任できました、山﨑正義です。
ここのところ大分寒くなりました。元気にやっていますか。顔を拝見すると元気ですね。

・今日は、校長としてというよりは、駿台OBとして、私の話をします。
 私は、駿台予備校で1年浪人をしました。
 そして、今も、浪人して予備校にかよって、本当によかったと思っています。

 皆さんも、きっと、そう思っている?

・駿台に通い始めた4月、今でも覚えていますが、その春に合格した先輩方、大学1年生が駿台にきてくれて、合格体験の座談会みたいなものがありました。

・その中の、一人の方の話を聞いて、それはその通りだと思ったのです。

 その方の話とは、「今回大学に受からなかったら、受験は終わりにして、就職して働こうとおもっていた。だから、これだけやってだめなら、諦めがつく、というくらい、勉強した」というものでした。

・私も、こんなに勉強したのにダメだったら、それはもう別の道を考えた方がよいと、踏ん切りがつくくらいの猛勉強をしようと思いました。

・このことで、よかったことは、受験に対して不安がなくなったことです。
 とにかく勉強しようと思えたこと。自分に諦めがつくくらい、勉強を一生懸命にやりきったら、その結果は甘んじて受け入れる。やるだけやって、だめなら、それはそうだよなぁ ということです

・この考え方で、自分なりに精一杯やるということに、このくらいでいいかという蓋をすることなく、リミッターを外すことができるようになりました。

・結果がだめだったときは諦めがつくくらい、一生懸命にやる、ということは、挑戦することをいとわない、私の人生哲学です。

・大学をでて企業に就職して、そこを辞めて、教員になろうとおもったときも、これでダメだったら他を考えればよいと思えるくらい、教員採用試験の勉強をしました。当時、高校数学の教員採用試験は大変狭き門だったから。私は、結婚をして子供もいたので、ダメだったら諦めて、私立高校や予備校とかで働こうと決めていました。

・駿台予備校で、覚悟をもってとことんやり抜く精神を身につけることができた。これが今でも役立っている何よりもよかったことです。

・みなさん、一生懸命に頑張っているとね、応援してくれる人が必ずいます。励ましてくれる人もいるし、いろいろと助けてくれる人もいます。途中途中で道が拓けていくものです。

・今日も、こんなにもたくさんいますね。これからが、これまでに勉強してきたことをどんどん深めていく時期です。面白くなってくる。とことん、勉強して、勉強して、勉強して、勉強して、勉強してください。
・勉強に全力で取り組める、皆さんがうらやましいです。
・皆さんの健闘を祈っています。