9月20日(火)「西村あさひ法律事務所トークセッション」

 秋の探究学習プログラム第2弾とし「西村あさひ法律事務所トークセッション」を開催しました。登壇されたのは事務所所属の三村まり子弁護士犬塚有理沙弁護士で進行は本校OGで西村あさひ法律事務所秘書課ご勤務の布施絢子さんでした。内容は弁護士業務ガイダンスと法曹界における女性活躍の現状、法律と女性に関わる問題などについてです。多くの生徒、本校卒業生の大学生が参加しました。

 お二人が弁護士という職を選んだ理由については女性が働いていく上での「資格」を強く意識されていたようです。お二人とも企業弁護士として活躍されてきた経験をおもちで、法律を通して企業の利益を守るだけでなく、企業の活動の先にいる消費者、国民の利益に貢献することを意識されているという正義感あふれるお話は印象的でした。また、法曹界における女性の存在はまだまだ少なく、多くの女子高生、女子大学生にチャレンジして欲しいとのことでした。 

 女性と法律の関係についてのお話は大変興味深く、法律があっても守られていない事例、法律が女性の権利保護に役立っていない事例、女性の権利を守るための法律が制定されていない事例などが紹介されました。やはり日本は立法、司法、行政における女性の参加が遅れており、男性の視線で社会が設計され、運営されていることの弊害があるのだということです。家庭、学校など日常生活の中で見落としている多くの事の中に、差別的な要素を発見できるかが大切で、そのためにはより一層女性の視点が活かされていくことが重要なのだと考えさせられました。また、「法曹関係の仕事を目指すことに尻込みしないで欲しい。じっくりと継続する力と論理的な思考力があれば司法試験はきっと突破できる。」とのエールをいただきました。

  トークセッション終了後も個別の質問にも熱心に答えていただき、充実した時間を過ごすことができました。参加した生徒は「法学部に進む気持ちが強くなった。お話が聞けてよかったです。」と話していました。また、参加した卒業生は「今日、大学の法学部への振り分けが決まったところで、お話が聞けて法曹を目指そうという気持ちが強くなりました」と話してくれました。

 来週、9月30日(金)は「秋の探究プログラム第3弾」としてSGH全校講演会を開催します。講師は「富山の置き薬」のシステムをアフリカに用い、アフリカの人々に薬を供給するというビジネスモデルを展開するNPO法人AfriMedico代表の町井恵理先生です。