令和7年度1学期始業式・校長講話
今日の午前中は、着任式、始業式、対面式。
新たな出会いとなりました。
以下、始業式での校長講話です。
●はじめに
あらためまして、おはようございます。
いま、着任式をおえました。皆さんにとって、新たな出会いです。
一方で、本校を転出した先生方もいらっしゃいます。信頼していた先生が異動となり、寂しいと思っている人もいるでしょう。そう思えるのは、貴重なとてもよい出会いだったということ。
異動した先生への恩返しとして、教えてもらったことを大切にして、自分を更に成長させてください。
●出会い
ところで、人との出会いは、ときとして、人生を変えてしまうほど影響のあるものです。私は、高校生のときが、様々な出会いの始まりだったと感じています。
それは、尊敬できる友人やクラス担任の先生に出会えたことで、肉体的にも精神的にも大きく成長する時期に、こんな面白いことを考えている人がいるのだ、という刺激を受けたことでした。
一女も同じです。それは、皆さんが何かを求めて、何かを希望して、ここに集まったということ。
ここで勉強したい という、同じ思いをもって集まった仲間ですね。
目的や興味・関心を 同じくして集まった仲間は、お互いによい刺激を受けます。
それは、偶然の出会いから、必然の出会いに変わっていきます。皆さんには、よい出会いを求めて、自分の興味関心をもとに仲間を拡げていって欲しいと思います。
●合理的配慮
さて、もう一つ話します。
昨年の4月1日、合理的配慮が義務化されました。
1年前の今頃は、ニュースで大きく取り上げられていましたが、いまはどうでしょうか。
いま、日本では、「共生社会」の実現を目指しています。
「共生」とは「ともにいきる」と書きます。
障害がある、なしにかかわらず、性別にもかかわらず、お年寄りも若い人も、すべての人がお互いの人権や尊厳を大切にし、支え合い、誰もが生き生きとした人生を送ることができる社会、これを「共生社会」といいます。
障害のある人もない人も、互いにその人らしさを認め合いながら、共に生きる社会、この共生社会の実現を目指しているのです。
この「共生社会」を実現していくことを目指していく中で、「不当な差別的取り扱い」を禁止し、障害のある人から申出があった場合に「合理的配慮の提供」をすることが義務化された。ということです。
「不当な差別的取り扱い」とは、例えば、お店で、車いすだからといって入店を断わったり、不動産屋さんで障害のある人向けの物件はないと言って門前払いにするとか、役場などの申請書の提出窓口での対応を拒否したり、ということなどです。
合理的配慮の義務化は、事業者に課せられているものです。
事業者とは、会社、お店、個人事業主、ボランティア活動をするグループ、病院や学校など、日常生活を送るさまざまな場面で、対象は広いです。
つまり、皆さんの日常でも、配慮を要する場面があるかもしれません。
将来、皆さんが就職する頃には、義務化ではなく当たり前になっているとよいですね。
現状では、合理的配慮の義務化は、共生社会の実現を目指す私たちすべてにかかわりのあることですので、意識をしなければなりません。
ただね、誰かが困っていたら、配慮できることはして、当たり前だとおもいませんか。
皆さんには、こういったことを義務化しなければならない、義務化したけどうまくいっているのかどうか、社会の現状を踏まえて考えて欲しいと思います。
●おわりに
今日は、「出会いの素晴らしさ」、共生社会の実現にむけた「合理的配慮の義務化」、について、話しました。
この後、対面式。
新入生は、先輩をお手本にします。目標をもって頑張る先輩の姿を見せてください。きっと、いい出会いになります。
そして、新入生は、ちょっとした先輩の声掛けで、安心したり、うれしくなるものです。後輩への配慮をお願いします。