2022年10月の記事一覧

【探究学習部】 保護者向け講演会「親子で考えるライフプランニング」

 10月15日(土)午後、探究学習部主催の保護者向け講演会が本校視聴覚室で開催されました。講師は三菱UFJリサーチ&コンサルティング執行役員・主任研究委員の矢島洋子先生です。休日にもかかわらず大勢の保護者の方が参加されました。

 

 テーマは「これからの女性のライフプランニング ~企業のダイバーシティ・女性活躍推進を踏まえて~ 」です。矢島先生には9月13日に生徒向けに同様のテーマで講演をしていただき、さらに保護者にも現代日本の企業と働き方について知ってもらいたいとのご提案をいただき今回の講演を開催することとなりました。

  講義では、企業の価値観が大きく変化してきており、働く環境、特に女性の働き方も大きく変化してきているということをデータを示して教えていただきました。結婚、出産により女性の働き方やライフプランが制約を受けてきた時代と比べて、少子化、コロナ禍を経験してリモートワーク、短時間正社員制度の普及など大きな変化が大企業を中心に起きているそうです。従来型の終身雇用、年功序列型の労働環境から、いかにキャリアを積んだかが女性も男性も問われるようになってきている。そして、長時間働けるかどうかを能力のように評価してきたこれまでの尺度はもう古いということでした。これから、社会に出る若い世代は仕事もライフプランニングに関しても、やりたいことを追求してキャリアを形成していくことこそが大切になってくるということでした。保護者世代もこれからの社会を理解し、子どもの進路を親子で考える良い機会になったのではないでしょうか?

 参加した保護者の感想から(抜粋)

「女性が活躍できる機会が増えてきていること、企業も変化してきていることを知ることができました。娘のライフプランについて家庭でも親子で話し合いたいと思います」

「(自分は退職して復帰したが)これからは退職せずに仕事を続けていけるのかと希望がもてるお話でした。もし、自分が仕事を続けられていたらどうなっていたかと考えさせられました」

「自分自身のライフプランを考えるきっかけをいただきました」

「女性だけでなく男性の働き方も考え直すべきという点はすごく納得しました」

「子どもには幸せであって欲しいと願いますが、乗り越えなければならないことがたくさんあるので、どのようにサポートしていけるか学んでいかなければと思いました」

  

「このような機会を是非今後も増やして欲しい」という感想も多かったので、また企画できればと考えております。

 

9月30日(金)SGH全校講演会 町井恵里先生「女性チェンジメーカーになるために必要なこと」

 9月30日(金)午後SGH全校講演会が開催されました。

 今回はNPO法人AfriMedico代表理事の町井恵理先生にオンラインでの講演をお願いしました。町井先生は製薬会社勤務後にJICAの青年海外協力隊員としてアフリカのニジェール共和国で医療ボランティアに従事されました。その経験から「思いだけでなく能力が必要だ」と再度、大学院で学び直しをされ、MBAを取得した後にNPOを立ち上げ、アフリカの医療環境改善のために日本古来の「置き薬方式」をアフリカに導入されました。その活動が評価されTOKYO STARTUP GATEWAY最優秀賞を受賞され、その他ForbesJAPAN「世界で闘う日本の女性55人」、日経ビジネス「世界を動かす日本人50」など多方面からの評価を受けている、まさに「行動する女性チェンジメーカー」です。

 

 生徒の感想から(抜粋) 

 「1番感じたのは行動することの大切さです。今回講演して下さった町井先生は、親の反対を押し切ってアフリカに行ったり活動したりしていたそうです。それは並大抵の行動力では出来ないことです。私は日々生きていて、行動しようかどうしようか迷ってしまうことが多くあるけど、やっぱり行動しないと何も始まらないなと思いました。そういう初めの1歩からチェンジメーカーへの道が開かれていくのだと思いました」

 

「町井先生の発想力に感心しました。ニジェールでのボランティア活動の後、医療の勉強をするのではなくあえてマネジメントの勉強をすることで多くの人で結束してアフリカの人々を助けようとしたり、置き薬という日本古来の文化をアフリカの人々に提案するという発想はアフリカの人々を救いたいという町井先生の熱い思いがあるからこそだと感じました」

 

「アフリカのことわざである、早く行きたいなら一人で行け。遠くへ行きたいなら仲間と行け。という言葉から、チェンジメーカーとは1人でなるものではなく、それを支える人がいてこその存在であるという新しい考え方を得ることができました」

 

「 アフリカでは病院が少ないだけでなく、病院に行っても薬がないということや、待ち時間が長くて待っている間に亡くなる人もいるということに驚きました。江戸時代からある置き薬という仕組みを使って、アプリも活用しながら現代に合わせた仕組みをアフリカで始めた町井さんは素晴らしい方だなと思いました」