2024年10月の記事一覧

SSH全国研究発表会 文部科学大臣表彰の盾を展示しています

8月の「令和6年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会」において、最も優秀な研究発表を行った学校に与えられる文部科学大臣表彰の表彰盾が、現在、職員玄関前のトロフィーケースで展示されています。

 本校にご来校の際は、全国に1つしかない表彰盾を是非ご覧になってください。  職員玄関前のトロフィーケース表彰盾  

表彰を受けた島田さんの研究発表は、SSHの「課題研究Ⅱ」の時間を活用し、昨年5月から個人研究を始めたものです。島田さんは、幼い頃から城郭石垣に興味があり、石垣の「はらみだし」について詳しく研究したいと熱意を持っていました。校内の一角に石垣のモデルを実際に作成し、納得のいくまで試行錯誤を繰り返しながら、「はらみだし」の研究を進めてきたものです。

 指導教諭が「気の遠くなるような実験ではあるが、飽くなき探究心がなせることであった」と評するとおり、多くの実験方法について発想し、工夫をしつつ、何度も何度も失敗を繰り返し、十分に信頼できる結果を得るまで諦めず取り組んできたとのことです。おめでとうございます。

 

○研究発表テーマ

 石垣内部から探る「はらみだし現象」の原因

 

○研究発表の要旨

 水圧や土圧により、石垣が押し出される「はらみだし現象」が、力のかかる部分の周囲の積み石でも広く発生する原因について、石垣の内側にある小石の層に注目した。石垣の内側の条件を変えて実験を行った結果、「小石の粒径に正の相関を持つ大きさの力を、左右方向により広げて伝える」という小石の性質が影響すると分かった。

 

○表彰時にいただいた講評内容(抜粋)

・ 条件を変え、多数のデータを取得していることや、自分で考えた仮説に基づき多くの実験を行っている点は、研究に対する熱意を感じる。

・ 研究の内容は物理学ではあるが、城の石垣についてということで、教科横断型であり、STEAMにも関わる研究テーマで、身近さや興味をかき立てられるものであった。

 

※ スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会は、全国のSSH指定校等の代表生徒が集結し、日頃の課題研究の成果を発表するイベントです。今年度は、SSH指定校及び過去に指定経験のある学校のうち参加を希望した学校(231校)がポスター発表を実施し、審査により選出された代表校6校による全体発表が行われました。

 

※ 同研究発表会の審査の観点は、ポスター発表及び全体発表のいずれにおいても、①研究内容の着眼点、②独自性及び発展性、③プレゼンテーション能力、④発表、質疑応答の態度等を評価するものとしています。