2025年10月の記事一覧
第4回学校説明会 校長挨拶
本日はあいにくの雨となりました。
そのような折、貴重な時間をさいてご来校いただきました。
感謝申し上げます。
寒暖の差があります(今日は寒いですね)。
ご来校いただいた皆様、体調崩されませんようご自愛ください。
音楽部の皆さん、素敵な合唱ありがとう。
以下、本日ご挨拶申し上げた概要です。
■ 皆さま、おはようございます。校長の山﨑です。
本日は、足元の悪い中、本校の学校説明会にお越しいただき、誠にありがとうございます。
■ 保護者の皆様におかれましても、お忙しい中、ご来校いただきました。感謝申し上げます。
〇手前味噌ですが、音楽部の合唱素晴らしいですね。音楽部は、8月23日の合唱コンクール埼玉県大会で優勝(金賞)し、先月、9月20日関東大会に出場、金賞をいただき、2週間後の10月25日、富山県での全国大会に出場します。
生徒は全国優勝を目指して頑張っています。どうぞ皆様の心の中で応援をしてあげてください。
■ 中学3年生のみなさん、受験勉強に励んでいることと思います。
勉強していて、感じているかもしれませんが、4月に勉強している1時間と、この10月に勉強する1時間は同じではないでしょう。
勉強の質はどんどん、高まっているはずです。よくわかるようになったからこそ、深まりのある勉強ができる。これからが、さらに伸びる時期になっていきます。
だから、みなさんにとって、入試直前の1時間はもっと濃密ですね。一番学力が高まるのが2月です。
受検直前が一番できるようになる!
受験勉強を進めていくなかで、更に学力が高まっていく経験は、3年間で大学進学のプログラムを用意している本校でも、同様に大事な捉え方です。
受検は、自分を高めるとてもよい勉強の経験です。
自分を信じて、全力で頑張ってください。4月には更に成長した姿でお会いできることを楽しみにしています。
■ さて、中学生のみなさん、将来のことは何か考えていることがありますか。
中学校の勉強でも、将来のことを考えるキャリア教育があるので、こういう仕事がいいなぁ、ということがあるのではないかと思います。
人生百年時代。日本人は平均寿命が長いということと共に、少子高齢化による社会保障などの仕組みが大きく変わろうとしています。そして、AIなどの技術革新による産業構造の変革などで、今ある仕事が将来なくなったり、新しい仕事に取り組む必要に迫られたりして、セカンドキャリア、サードキャリアを考える時代になります。自分がどいうことを学びたいか、学び続ける姿勢がより求められています。
経済産業省が令和4年に発表した「未来人材ビジョン」では、日本の学生は大学の3年生になってから進路を決める者が多いという特徴がでています。これは、日本の他にアメリカやドイツなど海外の大学生を対象とした調査結果ですが、日本は大学3年生以降に進路を決めた割合が66%と突出しています。アメリカは、大学入学時までに60%が進路を決めています。
大学生の話なので、皆さんには少し先のことです。
でも、ここで大事なのは、大学で何を学びたいと思うか、将来どうしようと考えるかは、高校生のときだ、ということです。
ですので、どのような高校を選ぶか、高校でどのような学びをしていくかは、その後の人生にも大きな影響を与えていきます。
■ では、一女が目指しているのはどのような教育かということですが、
私たち一女の教職員は、目指す学校像にあるように、将来、社会に貢献するリーダーを育成したい、と強い使命感を持って日々教育活動に臨んでいます。
そうした点で、一女は、今ここにいらっしゃる中学生の皆さんのキャリア実現のために、視野を拡げ、更に教養を高めるため、大学で学んで欲しいと思っています。
しかし、大学に合格することだけを目標に3年間の高校生活を送るのかというと、決してそうではありません。
■ 大学でさらに、学び続けられる力を身につけさせたい。
それは、授業での学びと共に、SSHなどの探究、海外派遣交流、委員会活動やその学校行事、部活動など、全人教育による骨太の人間を育成しています。
そして、それが伝統として受け継がれ、社会からも高い評価をいただいています。
■ 高校生活では、柔軟な発想で知恵を出し合い、みんなで協力し合って課題解決に取り組む場面は、いたるところで見受けられます。
これら非認知能力といわれる、粘り強く考えたり、あきらめずに取り組んだり、計画を立てて実行したり、他者との調整や協力して成し遂げたりする力は、集団の中で身につくものです。これは、一女という能力の高い集団で学ぶ最大の魅力です。
一女で過ごす期間は約1000日。様々な経験によって、これからの時代を生き抜くための本物の教養を磨いてほしいと思います。
■ それでは、どうぞ、今日は一女を楽しんでください。
生徒が自慢ですので、どうぞ生徒に話しかけてください。
授業の様子もさることながら、休み時間の様子は生徒の素が出ています。
それから、男女別学校の共学のことが話題になっています。
来春入学する皆さんの高校生活は卒業まで従来通りの女子高です。
安心して本校を目指していただければと思います。
今日は、涼しいというより寒いですね。皆さま、体調崩されませんよう、お身体ご自愛ください。
それでは、各担当から説明を差し上げます。
どうぞよろしくお願いします。
後期始業式 校長講話
今日から後期が始まります!
天気予報では、最高気温が22度、雨/曇り。
しばらくは、過ごしやすい秋を切に願います
今回、新生徒会役員の認証式がありました。金澤さん(新会長)の挨拶立派でした!
そして、多数の生徒表彰、壮行会(音楽部
(全国)、ボート部
(関東選抜))
以下、校長講話です。
(今日は、「新聞の楽しみ」と「超知性」先端AI)
おはようございます。
大きな行事、体育祭がおわったところです。
体調はいかがですか。
緊張から解放されると、疲れが出ますので、体のケアをしてください。
それでは、今日は、3つ話します。
ひとつめ。
毎日の生活の中にある、新聞のことです。
新聞の朝刊5誌(読売・朝日・毎日・産経・日経)が毎日、教室に配布されています。
みんな読んでる?
新聞は、それぞれ主張がある。
同じニュースでも、新聞によって書きっぷりが全く違うことがある。
よいと思う価値観が、新聞各社違います。
だから、5誌くらい読み比べてみると健全です。
みんなからも、この新聞が面白いとか、そうじゃないとかあるかもしれない。
一方、ニュースは、ネットニュースをスマホで見れば情報が得られるよ、という人もいるかもしれません。
スマホで見ると、みたい情報、というか、興味があると思わされている情報が目に入ってくる。そして、その情報の伝え方は、記事を書く人の考えによって偏っていることがあるので、同じようなサイトを見ていると、いつの間にか、ある考え方に染まってしまうこともあります。
ネットで情報をみていると、これまでの閲覧履歴から、勝手に誘導されて興味関心が同じような情報ばかり提示されたり、これをみている人はこんな情報にも興味を持っています、などというおせっかいない提案が来たりして、ついみてしまうと、更にこれもと誘導されたり。これはフィルターバブル現象と言われていますね。
事実は、どのように解釈するかで、捉え方が変わってしまいます。スマホやタッブレットだけは、狭いところばかりみることになってしまい危険です。
新聞などの紙で読むことの利点は、ペラペラとめくりながら、読みたいと思わない情報まで目に入ってくることが、興味や関心が広がるきっかけだったりしてよいところです。
ただ、みんな毎日忙しいから、全部読むのは大変。
折角だから、新聞1面だけ、何が出ているのかなぁと、5誌を見比べてみる、とか、同じネタを扱っていたら読み比べてみるとか、天声人語や春秋などのコラムを読む、とか、スポーツ面を見る、とか、紙媒体の活字に触れるよさを味わってほしいと思います。
二つ目。日本経済新聞社の記事について。
今週の月曜日から、日本経済新聞で「超知能」に関する連載企画がはじまりました。超は、こえるという字です。知能は、私たち人間の知能。つまり人間の知能を超えるということ。
連載企画の内容は、「人知を超える勢いで進化を遂げる人工知能(AI)は、文明に新たな力を与えようとしている。連載企画「超知能」の第2部「人類拡張」はAIが人々の能力の上限を取り払い、社会を前進させつつある最前線を追う。」というものでした。AI活用の最先端を追っていて面白い!
「超知能」とは、人間の知能をあらゆる面で完全に超越した人工知能を指します。単に特定のタスクで人間より優れているのではなく、創造性、問題解決能力、学習能力など、あらゆる知的活動において人間を凌駕する存在とされます。 現状は、つかい方によっては、人間を超えているというところでしょう。
この連載企画の1回目として、9月29日月曜日の朝刊1面に「AIが導く「神の視座」」と題した記事がありました。冒頭がこんな書きっぷりでした。読みます。
「AIは有権者の心の声をどこまで代弁できるのか。取材班は年齢や性別、居住地などを細かく設定し、もっともらしく受け答えをする1万人分の「AI有権者」を生成した。7月20日に投開票された参院選の2日前に、1人ひとりに投票先を尋ねた。」こんな内容です。
「AI有権者」ってなに? と思いました。新聞には「きょうのことば」というコーナーに説明があって、
それは、例えば、さいたま市浦和区在住、30歳、男性、職業●●とか、他にも属性を入れて1人分。日本全国各地域にいろいろな人がいるので、人口統計的な散らばりを国勢調査を用いて補正した1万人分を生成して、「AI有権者」の集団を構成する。この1万人の「AI有権者」に個別に投票させたり、意見を聞いたという内容でした。
皆さんに、7月、AIのことを話したとき、AIにどんなデータを学習させているのかによって生成されるものが異なると話しました。これは人間も同じだけど、勉強している内容によって、聞かれたときの返答は変わりますね。
AI有権者にどんな学習をさせているのかな?と気になりました。
また、記事には、こんな記述もありました。
「AIにSNS上の膨大なデータを学習させれば、社会を見渡して将来を予見する「神の視座」が現実のものになるかもしれない。SNS運営企業は、人間をはるかに上回る超知能の開発を通じて先端技術の可能性を解き放とうとしている」とのこと。SNSといえば、
(旧ツイッター)Xのイーロン・マスク、(facebook)メタのマーク・ザッカーバーグなどは数年以内には、超知能に関して大変革があると言っています。一方、「シン読解力」で紹介した、新井紀子さんなどは、そんなのはこないという立場です。
ただ、生成AIの進展を見ると、今までできなかったものがどんどん出てきるようになっているし、「AI有権者」があるなら、「AI社長」もできるなぁとおもったら、昨日の連載2回目は、中国での「AI社長」の話がでていました。中国は、AIに関するソフト、ハードに関する技術革新のスピードが速い。台湾のTSMCの半導体技術も欠かせないので、台湾経済の発展もすごいですね。今日の内容は、「AI科学者」。
三つ目。
こんなときこそ、自分で考える力を養っておきたい。
AIは便利に使いたい!
AIに従うのではなく、AIに問うことで、使い手になりたい。
ここでは、問いを立てる力が大事です。
ちなみに、問いを立てようとするときに、「問題」と「課題」を分けて捉えることが大事。問題と課題の違い、わかりますか? その話は、また後でしましょう。
(おわりに)
新聞の最後のページは、読売、朝日、毎日、産経はテレビ欄になっています。
日経新聞の最後のページは、文化面になっています。
ここは、コラムが複数出ていて面白いです。
特に、「私の履歴書」というコーナーは、月替わりで、1人の方が毎日連載しています。
先月、9月は、宇宙飛行士の向井千秋さんが29回の連載をしていました。教室に残部があったら読んでみてください。面白いです。
ちなみに、今月は、元サッカー日本代表監督の岡田武史さんです。
岡田武史さんの連載も楽しみです。