SSH日誌

【SSH】2年生 東北大学ラボツアー

SSHを選択している2年生は夏休み(8/1~2)に1泊2日で東北大学を中心としたラボツアーに参加しました。

2日間を通して東北大学の研究室や実験装置の見学・講義・実習を行います。

 

【1日日】

午前中には東北大学青葉山キャンパスにて物理学専攻および化学専攻の紹介を受けました。講義だけでなく霧箱の観察や,コンピューターシミュレーションを用いた分子構造解析の方法を学び,高校では学ぶことのできない体験をしました。

キャンパス内の食堂で昼食を取ったのち,午後には東北大学藤原先生より,エネルギーについての講義を受講しました。その後,高速中性子実験室へ移動し,加速器見学を行いました。生徒にとっては初めて見る装置ばかりで,大変興味を持って施設見学をしていました。

 

【2日目】

2日目は東北大学川内キャンパスへ移動して,東北大学の1年生が実際に行っている物理実験「波の回折による物体の構造の解析」を体験させてもらいました。レーザーを用いた実験で生徒は学んでいない知識が多い内容でしたが,先生の講義のもと理解を深めつつ実験に臨むことが出来ました。

2日間の研修で、大学の施設・設備を見学・体験することにより,生徒は最先端の研究や科学的思考,大学での学びについての理解を深めることができました。

最後に東北大学量子エネルギー工学専攻,藤原充啓先生をはじめとする多くの先生方にお世話になりました。生徒にとっても大変有意義な2日間となりました。ありがとうございました。

SSH全国研究発表会 文部科学大臣表彰の盾を展示しています

8月の「令和6年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会」において、最も優秀な研究発表を行った学校に与えられる文部科学大臣表彰の表彰盾が、現在、職員玄関前のトロフィーケースで展示されています。

 本校にご来校の際は、こちらの表彰盾を是非ご覧になってください。  職員玄関前のトロフィーケース表彰盾  

表彰を受けた島田さんの研究発表は、SSHの「課題研究Ⅱ」の時間を活用し、昨年5月から個人研究を始めたものです。島田さんは、幼い頃から城郭石垣に興味があり、石垣の「はらみだし」について詳しく研究したいと熱意を持っていました。校内の一角に石垣のモデルを実際に作成し、納得のいくまで試行錯誤を繰り返しながら、「はらみだし」の研究を進めてきたものです。

 指導教諭が「気の遠くなるような実験ではあるが、飽くなき探究心がなせることであった」と評するとおり、多くの実験方法について発想し、工夫をしつつ、何度も何度も失敗を繰り返し、十分に信頼できる結果を得るまで諦めず取り組んできたとのことです。おめでとうございます。

 

○研究発表テーマ

 石垣内部から探る「はらみだし現象」の原因

 

○研究発表の要旨

 水圧や土圧により、石垣が押し出される「はらみだし現象」が、力のかかる部分の周囲の積み石でも広く発生する原因について、石垣の内側にある小石の層に注目した。石垣の内側の条件を変えて実験を行った結果、「小石の粒径に正の相関を持つ大きさの力を、左右方向により広げて伝える」という小石の性質が影響すると分かった。

 

○表彰時にいただいた講評内容(抜粋)

・ 条件を変え、多数のデータを取得していることや、自分で考えた仮説に基づき多くの実験を行っている点は、研究に対する熱意を感じる。

・ 研究の内容は物理学ではあるが、城の石垣についてということで、教科横断型であり、STEAMにも関わる研究テーマで、身近さや興味をかき立てられるものであった。

 

※ スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会は、全国のSSH指定校等の代表生徒が集結し、日頃の課題研究の成果を発表するイベントです。今年度は、SSH指定校及び過去に指定経験のある学校のうち参加を希望した学校(231校)がポスター発表を実施し、審査により選出された代表校6校による全体発表が行われました。

 

※ 同研究発表会の審査の観点は、ポスター発表及び全体発表のいずれにおいても、①研究内容の着眼点、②独自性及び発展性、③プレゼンテーション能力、④発表、質疑応答の態度等を評価するものとしています。

  

 

【SSH】2年生 埼玉大学PCR実習

SSHを選択している2年生は先日6/22(土)に埼玉大学にて特別講義を受講してきました。

「DNAの抽出とPCR法を用いたアルデヒド脱水素酵素の検討」という実習タイトルで,埼玉大学理学部生体制御学科の坂田一郎先生とTAの方(うち1名は一女のOGでした)にご指導いただきました。

実習内容は自分の唾液を採取してDNAを取り出し,PCR(ポリメラーゼ連鎖)反応によって複製・増幅し,アルコール代謝に関連する遺伝子の変異を検出するといったものです。生徒は1年次に勉強した生物基礎の既習事項を活用し,能動的に実習に取り組んでいました。

夏休みには自身の個人研究を進めるとともに,東北大学に出向いて講義を受けます。

 

【SSH】1年生 グループ課題研究発表会&関東近県合同発表会

SSH1年は昨年9月からグループ別の研究活動に取り組んでいました。

この活動は5~6名のグループに分かれて,本校理科教員の指導のもと様々な分野の研究活動に生徒主体で取り組むものです。

 

2/10には本校職員,および保護者を招き,発表会を行いました。

発表後には質疑応答が行われ,終始活発な議論がされていました。

 

また,3/24には工学院大学にて関東近県SSH指定校合同発表会に参加し,生徒はポスター発表を行いました。

他校との交流により生徒は様々な刺激を受けたことと思います。

 

これにて令和5年度のSSH1年の活動は終了しました。

勉強と部活動だけでも十二分に忙しい一女生活の中で,最後までやり遂げたこのSSHの経験が,将来に何らかの形で活かされることを望みます。

4月からはSSHを継続する12名の生徒が,個人研究をメインにこれからも活動を続けます。

今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。

【SSH】1年生 埼玉大学特別講義「化学に関する実験実習」

SSH1年生は8/22(火)に埼玉大学にて特別講義「化学に関する実験実習」に参加しました。

この講義では化学に関わる次の3つのテーマに分かれ,それぞれ埼玉大学の先生から直接ご指導を頂きました。

  1. 物理化学分野「太陽電池をつくってみよう」(工学部電気電子物理工学科 石川先生)
  2. 有機化学分野「におい分子と素材のかおりおよび身近なものからのにおい成分の取り出し」(理学部基礎化学科 長谷川先生)
  3. 無機化学分野「コバルトイオンの色変化と化学平衡」(理学部基礎化学科 藤原先生)

今回の活動で生徒たちは初めて「研究活動」に触れました。秋以降からは物化生地のグループに分かれてグループ課題研究をすることになります。今回得た経験を活かしてくれることを期待しています。